腎臓病


腎臓病の諸症状

 こんな症状は

腎不全 のサインかも?!

 

・たんぱく尿、血尿

・血圧の上昇

・食欲不振

吐き気

・疲労感

むくみ

腎臓病の中にはゆっくりと進行して腎機能が徐々に低下し、慢性腎不全に至る場合があります。 慢性腎不全がさらに進行すると尿毒症となり、人工透析や腎移植が必要となります。
最近では、糖尿病・高血圧などの生活習慣病や動脈硬化症による慢性腎臓病の患者さんが増加しており、透析療法を施行中の患者さんも増加傾向にあります。

 

慢性腎臓病
慢性腎臓病は心筋梗塞や脳卒中を引き起こす原因ということが明らかになってきました。
慢性腎臓病では自覚症状がないまま気がつかないうちに進行します。貧血、疲労感、むくみなどの症状は、ある程度病気が進行しないとでにくいため、定期的な受診によって現在の症状を正確に把握し、腎障害の進行を少しでも遅らせることが大切です。
そのためには、腎臓病の早期発見、早期治療が重要です。

腎機能はお身体を診察しただけではわかりません。
血液検査でクレアチニンを測定し、年齢・性別・クレアチニン値から計算される
eGFR(推算糸球体濾過量)が60 ml/分/1.73㎡ 未満であれば、腎機能に問題があると評価できます。
腎炎の初期には腎機能が正常であっても、尿検査で血尿や蛋白尿が目立つ時期があり、この段階で早期治療を行わなければ治らないこともあります。

腎臓病の早期発見、早期治療のためには、健診などで、血液検査(クレアチニン値、eGFR)と尿検査(尿潜血・尿蛋白)を調べること、そして血尿や尿蛋白などの尿検査異常や腎機能障害を指摘されたことがある方は、なるべく早期に腎臓専門医の評価を受けることをおすすめします。

 

 

 

 

腎機能とポリファーマシー
近年は高齢者に対する薬の多剤併用(ポリファーマシー)の問題が広く知られるようになりました。
高齢者は生理的に腎機能が低下しており、高血圧や糖尿病・喫煙などにより動脈硬化がすすむと、さらに腎機能が低下しています。
多数の内服薬を服用した場合、腎機能を低下させる薬や、腎機能により調節が必要な薬が含まれている場合には、血液検査でクレアチニン値および eGFR(推算糸球体濾過量)を測定し、適切に薬の調節を行うことが重要です。

腎機能が低下しやすい薬には、痛み止めの薬や高用量ビタミンD製剤の長期内服、一部の抗生物質や胃薬・降圧薬・抗がん剤、CT検査時の造影剤などがあり、特に脱水時には急性腎障害に陥ることもあります。

腎機能が低下したときに用量調節が必要な薬は非常にたくさんあり、なかには腎機能低下時には使用してはいけない薬もあります。 それらの薬をまとめた辞書のような書籍もあり、腎臓専門医でも適宜参照して、安全な用量かどうかを確認しております。
用量調節の必要な代表的な薬として、心臓病の薬であるジギタリス製剤や不整脈の薬、抗がん剤、抗生物質、一部の糖尿病薬(SU薬やメトホルミンなど)、帯状疱疹の治療薬などがあります。

当院では、腎機能の評価、および薬の適正使用についてのご相談を随時承っております。